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ジャーナリングのやり方・始め方入門

金継ぎジャーナル 作り手 さかな

結論:まず1行から始めればいい

ジャーナリングのやり方に決まった正解はない。ノートとペン、あるいはスマホのメモを用意して、頭に浮かんだことをそのまま書き出す。それだけでいい。上手な文章を書く必要はなく、誰かに見せるためのものでもない。この記事では、ジャーナリングの代表的な流派を紹介したうえで、研究で報告されている効果に触れ、最後に初心者がつまずかずに始められる最小の方法を紹介する。

ジャーナリングとは何か、日記との違い

ジャーナリング(journaling)とは、頭の中にある思考や感情を、評価や整理をせずにそのまま書き出す行為を指す言葉だ。従来の日記が「今日あった出来事」を記録することに重心があるのに対し、ジャーナリングは出来事そのものよりも、そのときに感じたこと・考えたことを書き出すことに重心が置かれる傾向がある。「書く瞑想」と呼ばれることもあり、近年は関連書籍の刊行が相次ぐなど、ちょっとしたブームになっている。

代表的な流派:モーニングページと筆記開示

ジャーナリングにはいくつかの代表的な方法がある。

ひとつは、ジュリア・キャメロンが著書『ずっとやりたかったことを、やりなさい』で紹介した「モーニングページ」だ。朝起きてすぐに、頭に浮かんだことを3ページ分、手書きでそのまま書き出す方法で、内容を整えたり読み返したりする必要はないとされている。

もうひとつは、心理学者ジェームズ・ペネベーカーが研究した「筆記開示(エクスプレッシブライティング)」だ。つらかった経験や、心に残っている感情的な出来事について、一定時間書き続けるという方法で、次に紹介する研究の土台になっている。

このほかにも、感謝したことを書き出す「感謝日記」や、質問に答える形で書き進める「ガイド付きジャーナル」など、目的に応じたさまざまな型がある。どれかひとつが正解というわけではなく、自分に合う型を探すことが、ジャーナリングの入り口になる。

研究が示すジャーナリングの効果

ペネベーカーが1980年代に行った実験では、被験者に1日15分から20分程度、4日間連続で、自分にとって重要でつらい経験について書いてもらった。その結果、その後の健康センターへの通院回数が減ったという報告があり、後続の研究では免疫機能に関わる指標に変化が見られたとする追試も行われている。

一方で、その後の大規模な追試やメタ分析では、効果の大きさや再現性について一致した結論が出ているわけではないという指摘もある。ジャーナリングを行えば必ず効果が出る、と断定できるものではなく、「一定時間、感情を言葉にして書き出す行為には、気分や物事の捉え方に何らかの影響がある可能性が研究で報告されている」という、控えめな理解にとどめておくのが誠実だろう。

挫折しない最小の始め方

流派や研究を踏まえたうえで、初心者が挫折しにくい始め方をまとめる。

1. 道具を選ばない。紙のノートでもスマホのメモでもいい2. 分量を決めすぎない。1行、1つの単語だけでもいいというルールにする3. 「今、何を感じているか」をひとつだけ書く。出来事より感情を優先する4. 読み返して整えようとしない。誤字や文法の乱れはそのままでいい5. 毎日でなくていい。書けなかった日があっても、そこからまた書けばいい

2つ目と5つ目はとくに見落とされがちだが、ジャーナリングが続かない一番の原因は、最初のハードルを自分で上げすぎてしまうことにある。「1日ひとこと」から始めて、慣れてきたら少しずつ分量を増やす、という順番のほうが長続きしやすい。

続けるための工夫とAIを使うという選択肢

書き始めることができても、続けるための工夫がもうひとつあると心強い。近年は、書いた内容にAIが応答を返すジャーナリング用のアプリも増えている。ひとりで書き続けるより、書いた言葉に対して何かしらの応答が返ってくるほうが、続けやすいと感じる人もいる。

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